「辞めたいのに辞められない」。警察官として働いている方の中には、この言葉がぴったり当てはまるという方も多いのではないでしょうか。
退職を考えるたびに「安定を捨てるのはもったいない」「民間では通用しない」「家族に反対される」という声が頭をよぎり、結局何も行動できないまま時間だけが過ぎていく。私自身、退職を決断するまでに長い時間がかかりました。
この記事では、警察官が「辞められない」と感じる5つの思い込みを取り上げ、それぞれの現実を元警察官の視点から検証します。思い込みを手放すことで、退職するにしても残るにしても、自分の意志で選べるようになります。
- 辞めたいと思いながらも行動に移せない人
- 「辞めるのはもったいない」と周囲に言われて悩んでいる人
- 転職したいが民間で通用するか不安な人
- 退職を決断するための考え方の整理をしたい人
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思い込み①「安定を捨てるのはもったいない」

「公務員は安定しているのだから辞めるのはもったいない」。これは警察官が退職を考えるときに、最も多く聞かされる言葉ではないでしょうか。
現実:安定と引き換えに失っているものがある
確かに公務員は雇用の安定性や退職金制度が充実しています。しかし、その安定と引き換えに、不規則な勤務体制、望まない異動、家族との時間の制限など、多くのものを犠牲にしているのも事実です。
「安定」とは給与や雇用の話であり、心身の健康や家族との時間の安定ではありません。自分にとっての「本当の安定」が何かを考えることが大切です。
思い込み②「民間企業では通用しない」
「警察官の経験は民間では評価されない」。これは多くの現職警察官が抱えている思い込みです。私自身もそう思っていました。
現実:警察官のスキルは市場で高く評価される
転職エージェントに登録して面談を受けたとき、私は驚きました。「規律性」「対人折衝力」「ストレス耐性」「正確な文書作成能力」。これらは民間企業の法人営業やコンプライアンス部門で高く評価されるスキルだと教えてもらいました。
「通用しない」と思い込んでいるのは自分だけで、企業側は警察官の経験を求めているケースが実は多くあります。まずは自分の市場価値を知ることが、この思い込みを手放す第一歩です。
思い込み③「家族に反対される」

「妻に反対されるに決まっている」「親に心配をかけたくない」。家族の反応を恐れて、退職の話題すら出せない方もいるかもしれません。
現実:具体的な計画があれば家族も理解してくれる
私の場合、妻と何度も話し合いを重ねました。最初は不安を感じていた妻も、ライフプラン表で退職後の収支を具体的に示したことで「それなら大丈夫」と納得してくれました。最終的には妻が退職を強く後押ししてくれました。
「反対されるだろう」という想像で話し合いを避けるのではなく、具体的な計画を持って相談することが大切です。数字で見える形にすれば、家族も冷静に判断できます。
思い込み④「退職金をもらわないと損をする」
「あと○年で退職金が増えるから、もう少し我慢しよう」。退職金の金額を理由に退職を先延ばしにしている方も多いのではないでしょうか。
現実:退職金の差額よりも、時間の方が価値がある
確かに勤続年数が長くなるほど退職金は増えます。しかし、その差額のために心身を壊しながら数年を我慢するのは本当に「得」でしょうか。
退職金の差額を計算した上で、「その金額と引き換えに失う時間と健康」を天秤にかけてみてください。私の場合、退職時の総資産は約6,500万円でしたが、退職金よりも家族と過ごせる時間の方がはるかに価値があると判断しました。
思い込み⑤「辞めたら後悔する」

「辞めた後に後悔するのでは」という不安は、退職を考えるすべての人が感じるものです。
現実:後悔するのは「準備なく辞めた場合」
後悔するかどうかは、「辞めたこと」自体ではなく「準備をしていたかどうか」で決まります。事前に家計シミュレーションを行い、転職先を確保し、スキルを磨いておけば、退職後に後悔する可能性は大幅に下がります。
逆に、何の準備もなく感情的に辞めてしまった場合は後悔するリスクが高まります。大切なのは「辞めるか辞めないか」ではなく「準備ができているかどうか」です。
まとめ|「辞められない」のではなく「辞めないと決めている」だけ
この記事で取り上げた5つの思い込みは、すべて「辞めない理由」を探しているだけかもしれません。本当に辞めたいのであれば、思い込みを一つずつ検証し、現実と照らし合わせることが大切です。
もちろん、検証した結果「やっぱり今は残ろう」と思えるなら、それも立派な判断です。重要なのは、思い込みに縛られて動けないのではなく、自分の意志で選ぶということです。
まずは転職エージェントに登録して、自分の市場価値を知るところから始めてみてください。それだけでも「辞められない」という思い込みは薄れていきます。
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