2025年11月11日の米国市場では、政府機関閉鎖解除への期待が高まり、ダウ平均が史上最高値を更新しました。一方で、11月12日朝の日本市場はやや調整の動きが見られ、利益確定の売りが出る一方で底堅さも見える展開となっています。
目次
米国市場の動き(2025年11月11日 終値, ET)
| 指数 | 終値 | 前日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| NYダウ | 47,927.96 | +559.33 | +1.18% |
| S&P500 | 6,846.61 | +14.18 | +0.21% |
| ナスダック総合 | 23,468.30 | -58.87 | -0.25% |
ダウ平均は前日比+559.33ドルの47,927.96ドルとなり、史上最高値を更新しました。米連邦政府機関閉鎖が解除されるとの期待が高まり、市場全体にリスク選好ムードが広がりました。S&P500も小幅ながら上昇し、堅調な動きが続いています。
- ハイテク株は一服: ナスダックは小幅下落。エヌビディア(NVDA)、シスコ(CSCO)、キャタピラー(CAT)など一部銘柄が軟調。
- 景気循環株が主導: JPモルガン・チェース(JPM)など金融・工業系株が上昇し、構成銘柄の約8割がプラス圏で推移。
- 投資家心理改善: 政府閉鎖解除への期待により、VIX指数が低下。短期的なリスク回避ムードが後退。
まとめ: 米国市場は政府閉鎖解除期待を背景に幅広い銘柄が買われ、ダウ平均は史上最高値を更新。景気後退懸念が和らぎ、投資家心理は改善基調にあります。
日本市場の動き(2025年11月12日 9:55時点, JST)
| 項目 | 値 | 前日比 | 前日比(%) | 取得日時 |
|---|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 50,862.49円 | +19.56円 | +0.04% | JST 09:41 |
| TOPIX | 3355.32円 | +34.98円 | +1.02% | JST 09:55 |
日本市場は寄り付き後にやや下落。前日の米国市場の堅調さを引き継ぎながらも、決算発表シーズンの中で利益確定売りが見られました。安値と高値の値幅は広く、方向感に欠ける展開です。
- 決算発表への警戒: 直近の企業業績発表を前に、ポジション調整の売りが優勢。
- 為替・米国要因: 米国株の上昇やドル円相場の動向を見極めながら慎重な推移。
- 相場の地合い: 下値は限定的で、全体的には底堅さも維持。
まとめ: 東京市場は小幅安ながらも堅調な地合いを維持。米国株の強い流れが支えとなる一方、決算発表や過熱感を警戒する動きが見られます。
本日の主なイベント・経済指標(2025年11月12日, JST)
- 08:00 日本・失業率発表(予想2.6%)
- 08:50 マネーストックM2前年比・卸売物価指数(WPI)前年比
- 21:00 米国MBA住宅ローン申請指数(前週比)
- 22:30 米国住宅建設許可(前月比)ほか経済指標発表
加えて、日本の国内企業物価指数やRICS住宅価格指数なども近日発表予定です。これらは国内景気やインフレ動向を測る上で注目されており、今後の政策判断にも影響する可能性があります。
この日は米国でも複数の経済指標発表を控えており、為替や株式市場の連動性が意識される1日となりそうです。また、日本では決算シーズン前半戦のため、個別株の値動きにも注目です。
筆者コメント:堅調地合いの中で一服、慌てず継続投資を
米国市場では政府閉鎖解除の期待が相場を押し上げ、投資家心理が改善しています。一方、日本市場は利益確定や決算発表を意識した調整が入っていますが、全体としては堅調な動きです。
筆者としては、今回のような「上昇の一服」は健全な流れと考えています。短期的な上下に反応せず、インデックス投資家はJust Keep Buyingの姿勢を崩さないことが重要です。焦ってポジションを動かすより、ルール通りの積立を継続しましょう。
市場が落ち着きを取り戻す過程では、慎重さと冷静さが成果につながります。長期的な視点で資産を増やすためにも、今は慌てず「静観の時間」と捉えるのが得策です。

