米国株の続伸を受けて、日本株も大きく上昇し日経平均は5万1千円台を回復しました。
長期金利や為替は比較的落ち着いており、年末相場らしい「じわじわ強い」雰囲気が続いています。
とはいえ上値追い一辺倒ではなく、指標やイベントを確認しながら落ち着いて付き合いたい局面です。

知識と情報は握力を強化してくれます。最低限の情報収集はしておくことをおススメします。
米国市場(12月3日 終値)
| 指標 | 終値 | 前日比(ポイント) | 前日比(%) |
|---|---|---|---|
| ダウ平均株価 | 47,882.90 | +408.44 | +0.86% |
| S&P500 | 6,849.72 | +20.35 | +0.30% |
| ナスダック総合指数 | 23,454.09 | +40.41 | +0.17% |
米国株は主要3指数がそろって上昇しました。
特にダウ平均は400ドル超の上昇となり、景気敏感株やディフェンシブ銘柄まで幅広く買いが入った形です。
一方で、長期金利はおおむね横ばいでした。金利が急騰したわけではないので、
- 「金利上昇で株が売られる」というストーリーではなく
- 「利下げ期待を背景にした、穏やかなリスクオン継続」
というイメージでとらえるとわかりやすいと思います。
VIXも低下しており、市場心理は過度な警戒から「落ち着いた楽観」寄りにシフトしています。

ヒートマップを見ると大型株の小幅な下落が見てとれます。
日本市場(12月4日 終値)
| 指標 | 終値 | 前日比(ポイント) | 前日比(%) |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 51,028.42 | +1,163.74 | +2.33% |
| TOPIX | 3,398.21 | +63.89 | +1.92% |
日本株は大幅続伸となり、日経平均は節目感のある5万1千円台に乗せました。
米国株高に加え、これまで出遅れていた銘柄への買い戻しも入り、指数を大きく押し上げています。
- ハイテク株や輸出関連株がしっかり
- 全体としては値がさ株主導の上昇
- 個別銘柄レベルでは、決算内容やテーマ性によって明暗も
という形で、「指数は強いが中身は選別」という印象の一日でした。

ヒートマップを見ると全体的に大きく上昇しています。
為替などその他市場
ドル円
| 通貨ペア | 終値 | 前日比 | 変動率 |
|---|---|---|---|
| ドル円 | 154.92 | -0.74 | -0.48% |
ドル円は154円台後半まで円高方向に振れました。
とはいえ、依然として歴史的には円安水準であり、
- 円資産だけに偏るリスク
- 外貨建て資産の評価値動き
を改めて意識しておきたい局面でもあります。
短期の為替の上下で一喜一憂するというよりは、「自分の資産全体の通貨バランス」をざっくり確認しておくくらいのスタンスがちょうどよいと思います。
恐怖指数 VIX
| 指標 | 値 | 前日比 | 変動率 |
|---|---|---|---|
| VIX | 16.08 | -0.51 | -3.07% |
VIXは16台前半まで低下し、「平常運転に近い」水準です。
市場全体としては
- パニックや過度な悲観は後退
- かといって、過熱しすぎているほどでもない
という、比較的バランスの良いセンチメントに見えます。
ビットコイン(BTC)
| 銘柄 | 終値(USD) | 前日比 | 変動率 |
|---|---|---|---|
| ビットコイン | 93,174.53 | -303.63 | -0.32% |
ビットコインは9万ドル台前半での高止まり状態が続いています。
値動きとしては小幅な下落ですが、絶対水準としてはかなり高いエリアにいると言えます。
- 長期では強気な見方も多い一方
- 短期ではボラティリティが非常に高い資産
なので、ポートフォリオ全体の中で「どのくらいの割合までにするか」を先に決めてから付き合うのが良さそうです。
本日の主な経済指標(12月4日)
日本と米国で、今後の金融政策を占ううえで重要になりそうなデータやイベントが控えています。
- 日本
- 家計調査、景気ウォッチャー調査、企業関連統計などが順次発表予定
- 賃金や消費がどの程度持ち直しているかがポイント
- 米国
- ADP雇用報告
- 週次新規失業保険申請件数
- ISM非製造業景況指数
- FRB高官の講演
これらは来週のFOMCでの利下げペースに対する見方を左右しやすい材料です。
株、債券、為替、ゴールド、仮想通貨まで、幅広い資産クラスに影響し得るイベントと言えます。
今後の相場見通し
足元では、
- 米国株、日本株ともに堅調な上昇トレンド
- VIXは低水準、為替や金利も急変はしていない
という意味で、比較的落ち着いた環境が続いています。
一方で、
- 重要指標やFOMCをきっかけに、
一時的な調整やボラティリティの上昇が起こる可能性 - 高値圏にある資産クラスが多く、
良いニュースでも「出尽くし」になるリスク
といった点には注意が必要です。
ただ、長期の資産形成という観点では、
- 毎月の積立投資
- 複数資産への分散
- 無理のないリスク量
を守れていれば、今日の上げ下げに過度に振り回される必要はありません。
「今日はこう動いたんだな」くらいの気持ちで、
相場とのちょうどいい距離感を保っていきましょう。

今週金曜日の雇用統計発表までは大きな波乱がなければ良いのですが…
